2025.2.7(FRI)

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冬は「くすみ肌」が加速!
1日中透明感のある肌をキープする正しいスキンケア

つや感があって血色も良く、透明感のある肌はすてきですよね。一方で、顔全体の血色が悪く、ツヤ感も失った「くすみ肌」は、暗くて疲れた印象に。夕方になると顔色が暗く見えるのは、くすみ肌のサインです。放っておくと、ますます肌がくすむ原因に。透明感を取り戻す正しいケアの方法を、美容家の野毛まゆりさんに聞きました。

お話を伺ったのは…

美容愛好家・毛髪診断士認定講師
野毛 まゆり さん

1961年静岡県生まれ。外資系化粧品の販売・教育・広報PRを経て独立。
美容業界40余年、現在は女性誌、テレビ、ラジオ、Web等で美容コメンテーター、また企業の販売、接客マナー等の講師も務める。著書に『美しいものを売るために大切なこと(WAVE出版)』がある。

※ヤーマンより依頼したコメントを抜粋・編集の上掲載しています

くすみ肌ってどんな状態?
どんな人がくすみやすい?

肌に透明感のないくすみ肌とは、そもそもどのような状態なのでしょうか。
「角層が厚くなる角質肥厚(かくしつひこう)により、肌がごわついて透明感がない肌をくすみ肌と言います。角質肥厚は紫外線を浴びたり、乾燥や加齢でバリア機能などが低下すると肌を守ろうとして角層が厚くなる大切な防御システムですが、くすみ肌になるとファンデーションのノリが悪くなり、メイクも崩れやすくなるため、夕方になるとさらに暗い印象になってしまいます。また、冬は肌が乾燥しやすくキメが乱れて透明感を失うことも」と、野毛さん。

※画像はイメージです

肌がくすみやすい人は、保湿が足りていない人、冷え性の人、紫外線を浴びる機会が多い人、そして意外な盲点は、朝の洗顔を水やお湯だけで済ませている人だと指摘します。
「寝ている間も肌は汗や皮脂などで汚れ、古くなった角質が剥がれ落ちます。毎朝、きちんと洗顔料を使って顔を洗うことで、古い角質や汚れをスッキリ落とすことができ、透明感のある肌になっていきますよ」

肌がくすむ原因は?

くすみ肌にはいくつかの原因があります。それぞれの原因について、野毛さんに教えていただきます。

ターンオーバー(肌の代謝)の乱れ

※画像はイメージです

「ターンオーバーは20代では約28日、年齢が上がるにつれそのサイクルは長くなり、40代では約45日と言われています。ターンオーバーが乱れると新しい皮膚が生まれる期間が長くなり、古い皮膚が剥がれ落ちにくくなるため、ゴワついた肌になるのです。
ターンオーバーの乱れは、たとえばストレスや食生活の乱れ、寝不足、運動不足、加齢などさまざまな原因で起こりますので、生活習慣を整えることが大切です。
また“与えるスキンケア”だけでなく “取り去るスキンケア”も習慣にすること。とくに冬は気温が下がり、血行も悪くなるため代謝が低下しています。古い皮膚が自然剥離しにくいため、しっかりとクレンジングをすることでくすみ肌対策になります」

乾燥

「乾燥もくすみ肌には大敵です。ターンオーバーの乱れにより、肌がごわついているとスキンケアの角層への浸透が悪くなります。しっかり保湿をしているつもりでもローションやクリームの成分が角層まで入りにくいため、さらに乾燥が進むことに。また、乾燥肌はキメが乱れてつや感がなくなり、肌がくすんで見えてしまいます

血行不良

「冬は血行不良もくすみの原因に。めぐりが悪くなると指先が乾燥してささくれができてしまうように、顔の皮膚も荒れがち。皮膚は栄養が足りなくなってターンオーバーが乱れ、見た目も血色がない肌に見えてしまうので、暗く見える原因に。
朝晩のスキンケアの際、その保湿化粧品をいっそう肌になじみやすくするためにも、顔は中心から外側に、首やデコルテは上から下に向けて血行を促すように軽くマッサージをすることを、日々の習慣にするのも効果的です」

紫外線

※画像はイメージです

「外にいる時間が長い人、紫外線を浴びる時間が長い人はメラニンが原因で肌がくすみます。車を運転する人は顔の右半分がくすんでいることが多いんです。また、紫外線を浴びた肌は角質肥厚になりがち。理想は二の腕の内側の肌です。顔の皮膚と柔らかさにかなり差があるようなら、UVケアや角質ケアをプラスしましょう」

加齢

「女性ホルモンの減少とともにコラーゲンが減り、バリア機能も乱れ、ターンオーバーのサイクルも長くなり、肌には過酷な状態に。若い頃に比べ、角層も厚くなります。くすみやすくなるのは避けられませんが、お手入れ次第では透明感のある肌を取り戻せます。このあとにご紹介するケアを取り入れてみてください」

肌をくすませないスキンケア&メイク

くすみ肌は改善できます。透明感のある肌をつくるためのコツをお聞きしました。

1.洗顔のコツ

朝の洗顔は、しっかり洗顔料で洗うこと。そして朝晩共通して、しっかりすすぐこと。メイクをしている日はダブル洗顔がおすすめです。
「くすみやすい人の特徴として、洗顔料のすすぎが不十分という点があります。少なくとも20回、流水の温水ですすぐようにしましょう。シャワーを直接、顔に当てるのは肌に刺激になり、乾燥が進んでしまいます。手ですくったお湯で、やさしく洗い流してください
20回すすぐことを意識すれば、洗顔料が残ることなくしっかり洗い流せるとのこと。

2.「10秒保湿」と「追い保湿」

野毛さんオリジナルメソッドで「これは効果あり!」とおすすめなのが「10秒保湿」と「追い保湿」です。
「10秒保湿とは、お風呂上りに10秒以内に保湿をすること。トーストを思い浮かべていただくと、焼き立てのトーストはバターがすっとしみこみますよね。肌もお風呂上がりの血行がいい状態は、スキンケアの絶好のタイミング早ければ早いほどいいのです。バスルームから出てすぐ、体をタオルでふく前に、まず化粧水をつけます。これだけでかなり肌が変わりますよ。すぐに手が届くところに化粧水を置いておきましょう。

もうひとつは追い保湿。お風呂を出てから寝るまでに時間がある場合、再度保湿ケアを行います。クリームや美容液を重ねるのでもよいし、化粧水から塗り直してもOK。眠っている間は肌の新陳代謝が進みますので、たっぷり保湿をしてから寝ると、翌朝の肌触りが全然違います。おすすめは、拡大鏡で自分の肌を見ること。うるおいが足りないところにたっぷり“追い保湿”をしてあげてください」

3.ファンデーションの選び方

くすみ肌は角質の状態が均一ではないため、メイクのりがいまいち。つい厚塗りをしがちだと野毛さんは指摘します。
「乳液のようなさらっとしたファンデーションは使い心地がよいのですがカバー力が足りず、くすんだ肌が透けて見えてしまいます。くすみ肌対策には、しっかりカバー力のあるクリームタイプがおすすめ。そして、自分の肌よりも少し明るめの色を使いましょう
角質が溜まっている肌はファンデーションブラシを使うと、キレイな仕上がりに。くすんでいる人ほど、ツールに頼ると仕上がりが断然変わりますよ。また、仕上げのフェイスパウダーは一番明るい色でハイライター代わりに使うと、透明感のある仕上がりになります 」

カラーコントロール系の下地はくすみ対策の効果はあるものの、使い方にコツがあるそうです。
「グリーン系やイエロー系のカラーコントロール下地は、確かに仕上がりは透明感が出たように見えます。写真を撮るときなどはおすすめですが、時間が経つにつれてファンデーションとミックスされて、自分の肌色に近くなることもあるので、くすみが気になるときはラベンダー系が効果的です。1日中透明感をもたせたかったら、しっかりめのクリームファンデーション+ハイライトとしての明るいフェイスパウダーがおすすめです」

まとめ

透明感のある肌は古い角質がきちんとオフされ、水分が満ちている肌。クレンジングを丁寧に行い、すばやく、たっぷりと保湿をすること。
お手入れ次第で肌は変わります」と野毛さんからの心強いアドバイスです。

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