冬の間に解消したい! パーソナルトレーナー直伝、
正月太りリセット術
CONTENTS
- 正月太りの要因は「食べ過ぎ」と「動かないこと」の2つ
- まずは胃腸を休めるリセットから始めよう
-
縮んだ筋肉をほぐして脂肪が付きにくい体に
- ①腰・背中のストレッチ
- ②お尻と内もものストレッチ
- ③肩甲骨まわりを刺激するストレッチ
- ④クッションを使って体側ストレッチ
- ⑤ながら運動でもも裏ストレッチ
- パーソナルトレーナーに相談するのもおすすめ
接待や飲み会が増える冬の季節。美味しい食べ物をうっかり食べすぎてしまう一方、寒さも本格的になるため、外で運動する機会も減ってしまいますよね。正月明けに体重を測ったら3kg増えていた!などという人も少なくありません。
今回はそんな正月太りを解消するための食事対策や効果的な運動について、ボディのスペシャリストに聞いてみました。
お話を伺ったのは…
STUDIO
Apro(スタジオアプロ)主宰/姿勢アナリスト®️/ウェルネスプランナー
KAORU 先生
全日本エアロビクスチャンピオンシップ初代トリオ部門優勝者。表参道のパーソナルトレーニングスタジオ「STUDIO Apro」にて「永遠の健康美」を身上にヨガやピラティス・加圧など幅広いジャンルに精通した独自のトレーニングメソッドを展開。女優やモデル、美容家などの美の専門家から高齢者のリハビリまで、幅広いクライアントを理想のボディラインに導いている。2年前に独自の姿勢分析理論に到達。美姿勢に体が整う姿勢分析メニューが好評。著書に『女優やモデルのおうち習慣 テニスボールダイエット』、『クッションピラティス 内ももを締めれば勝手にやせる!』(幻冬舎)ほか多数。
https://apro.hacomono.jp/
※ヤーマンより依頼したコメントを抜粋・編集の上掲載しています。
正月太りの要因は「食べ過ぎ」と
「動かないこと」の2つ
師走の忙しさから解放され、自宅でのんびりくつろいだり、友人や家族と美味しいものを食べながらリラックスできる正月休み。でも、それにどっぷり浸かっていると、
いざ休み明けに気になるのがおなか周りです。
株式会社オークローンマーケティングが全国20〜60代の男女1000名を対象とした「お正月太りに関する調査」(実施期間:2022年1月 ショップジャパン(株式会社オークローンマーケティング調べ) では、年末年始のタイミングで体重が増えたことのある人は66.3%。また、正月太り解消のためのダイエットで失敗・挫折した人は75.5%に上ります。
「正月太りの原因は、食べ過ぎと動かないこと。シンプルにこの2つです」
そう答えるのは数多くの女性を理想のボディへ導いてきたカリスマパーソナルトレーナーのKAORU先生。
「とくに年末年始はお店もお休みのところが多いですし、ずっとお家の中で“食っちゃ寝”してしまったり、サブスクでドラマをイッキ観して何時間もソファーから動かなかったという方多いのではないでしょうか」
昔と比べてお家で楽しめるコンテンツが増えた昨今は、まとまった休日期間、ますます動かなくなる傾向にあるといいます。
ただでさえ冬は、忘年会など飲食する機会が増えますし、年末年始に実家に帰省するとおせち料理やごちそうが出てきたりします。そこで運動もお休みとなれば、当然、カロリー過多のままということに。
「実は1年のうちで一番休めるのに一番体のリズムが狂うのがお正月なんです」とKAORU先生。
「とくにコロナ禍を経て筋肉が落ちている人が多いので、お正月明けは、体が疲れたり重く感じる方が増えるのではないでしょうか。積極的に行動しなければ筋肉も落ちます。正月休みに旅行に行き、観光して歩いている人の方が正月太りを回避できているものです」
まずは胃腸を休めるリセットから始めよう
KAORU先生のスタジオに通っている方の中には、12月にどうしても接待での飲食が多くなるため、年始の3日間にあえてホテルのファスティングプランを予約し、最後にマクロビオティックを取り入れた食事をとってリセットに取り組む人もいるそうです。
とはいえ、多くの人は自宅でゆっくり過ごすのが正月休み。運動やファスティングなど食っちゃ寝しない方法で正月太りを予防できればいいのですが、そうもいきません。
「食べ過ぎや運動不足を自覚している方は、まず胃腸を休める食事にすることが大切です。例えば体が重たいと感じるなら、その日から粗食に切り替えるということですね。私はお味噌汁だけ食べるというファスティングを推奨しています」
ダイエットやデトックス目的でファスティングをする際は、野菜ジュースや酵素ドリンクなどを摂るジュースクレンズを行うことがありますが、それを野菜中心の温かい味噌汁に置き換えるのが、いわば「味噌汁ファスティング」。
KAORU 先生
胃腸を休めるといっても、食事を全て抜くのは筋肉が落ちてしまうのでNG。寒い冬はお味噌汁で体を温めるほうがいいですし、
大豆が原料の味噌はタンパク質が吸収できてミネラルもとれる魔法のような調味料です。
そこに野菜を入れるだけでいいので作るのも簡単。
ご飯を控えたいときは、糖質を野菜からとるのもおすすめ。野菜の食物繊維が胃腸を整えてくれますし、味噌汁にすればお椀ひとつで栄養バランスに優れた美容食の完成です。
大豆のレシチンはコレステロールを低下させる作用もあるため、正月太りの解消にうってつけです。大根や人参、白菜、芋類、きのこ、豆腐、海藻など、胃腸に負担のかからない食材でお好みのレシピを作ってみてください。
「味噌汁ファスティングは1日行うだけでも十分体をリセットする効果があります。1日3食を味噌汁にしてもいいですし、夕食を味噌汁だけにしてもいいでしょう。まずは粗食にして、翌朝にお腹の空いている状態を作ることが大切です」
また、体が冷えて代謝が悪くなりやすいこの季節は、入浴習慣も正月太り対策になります。入浴は有酸素運動に近い効果があるといわれています。湯船に浸かることで血流がよくなり、筋肉が温まって代謝の改善につながるため、太りにくい体になるわけです。
縮んだ筋肉をほぐして脂肪が付きにくい体に
胃腸をリセットすると体が軽くなって運動もしやすくなるでしょう。そこでぜひ行ってほしいのが、体をほぐすこととストレッチです。
KAORU 先生
体が凝って代謝が悪くなるのは太る要因ですから、まずは体をほぐして骨格の歪みを戻すことが大切です。
ほぐすだけでも体が楽になり、代謝も上がります。
ただ、その状態を維持するには、関節を伸ばすストレッチを行うことが重要です。
ふだんの私たちの筋肉の動きというのは「収縮する」と「弛緩する」の2つです。何か物を掴むとき、手の筋肉は「収縮」しますが、手を離すとき、筋肉は「弛緩」するだけです。内蔵を動かすときも、筋肉は収縮と弛緩を繰り返しています。それが筋肉のメカニズムで、筋肉は伸びる性質はあるのですが、自ら伸びることはありません。
逆になぜ筋肉が固まってしまうかというと、それは勝手に元に戻ろうとして縮む働きがあるから。例えば、マッサージに行って体をほぐしても、帰りの電車でずっと座っていれば、その間にも筋肉は再び縮んでいくため、凝りがすぐ戻るように感じるわけです。
KAORU 先生
だからこそ、代謝のいい体を維持するには、自発的に自分で関節を動かし、筋肉を伸ばしてあげる必要があるんですよね。
筋肉は伸ばす習慣を付ければ『ここまで伸びる』と学習してくれます。
『筋肉はほぐしたら使う』と意識するといいですね。
今回は、正月休み中に固まりやすい箇所を動かし、筋肉を伸ばす、簡単なワークアウトをご紹介します!
① 腰・背中のストレッチ
1. 椅子に座って足を開き、両手を両ひざの上に当て、正面を向いて背筋を伸ばす。
2. 右の肩を内側に入れるように体を倒し、内ももと、腰、背中をストレッチ。
3. 次は左肩を内側に入れて体を倒し、反対側の腰と背中をストレッチ。
※自然に呼吸をしながら、左右5回ずつ行う。
② お尻と内もものストレッチ
1.
椅子に座り、片足をもう片方のひざの上に乗せる。
両手を組んで手のひらを天井に向けて背伸びをする。
2. 両手をおろして背中を伸ばしたまま体を前に倒し、お尻と太ももを伸ばす。
3. 足を変えて、反対側のお尻と太ももを伸ばす。
※自然に呼吸をしながら、左右5回ずつ行う。
③ 肩甲骨まわりを刺激するストレッチ
1. 四つ這いの姿勢から、肩甲骨を閉めるように両肩を寄せ、そこから左側に重心移動。
2.
続いて右側に重心を移動させて、反対側を伸ばす。
振り子のように左右の肩甲骨を入れ替えながら5往復させる。
④ クッションを使って体側ストレッチ
1. 太ももでクッションを挟んだ状態で、組んだ両手を天井に向け体を伸ばす。
2. クッションが落ちないよう、太ももの内側をしっかり締めて左右の体側を伸ばす。
※自然に呼吸をしながら、左右5回ずつ行う。
⑤ ながら運動でもも裏ストレッチ
1. かかとを上げて背筋を伸ばしてつま先立ち
2. もも裏を使うことを意識しながら1歩ずつ後ろ歩きする
※自宅の中を移動するときでも、この歩き方を心がけると、使う機会の少ないもも裏を伸ばすことができる。
ポイントは
・動かす能力があるのに動かしていないところを動かす
・日常的に動く方向と逆に動かす
ということ。
おなか周りが気になると腹筋を始める方がいますが、いきなり体幹を鍛えようと思っても、手足が硬い状態だと効果は期待できません。
それよりも「背中や股関節を動かす方が痩せやすい体になるんです」と、KAORU先生。
肩の関節であれば、後ろにも伸展しますし、上げたり回したりすることもできます。とくに肩甲骨の周辺には熱を作り出して脂肪を減らしてくれる「褐色脂肪細胞」が多くあるため、よく動かしておくといいでしょう。
股関節もふだんとは違った動かし方をすることで、筋肉が活性化します。家にこもりがちだったり、デスクワークが多い仕事だと、お尻の筋肉はガチガチ。お尻と内ももを伸ばすことで骨盤の位置も正常になり、ダイエットしやすい体になっていきます。
パーソナルトレーナーに相談するのもおすすめ
また、今回のメニューを続けるのが難しい人やストレッチが苦手な人は、EMSのような機器を取り入れてみるのもおすすめです。
「EMSは筋肉を刺激する電気信号のため、筋肉の動きを意識することにつながります。」
ただし、使える体にするには、感覚神経だけでなく運動神経に訴えるよう自分で体を動かすことも大切。
KAORU 先生
仕事が始まったらエレベーターを使わずに階段を使う。リモートワークの人は、買い物でも何でもいいので1日1度は外に出て歩いたり、仕事の合間にお茶を入れにキッチンに行ったら、かかとの上げ下げを10回必ず行うなど、
少しでも体に刺激を与える習慣を付けていきましょう。
さらに本格的にダイエットに取り組みたい人は、パーソナルトレーナーの活用もおすすめです。
(cap)KAORU先生のレッスンの様子
パーソナルトレーニングというと、週2〜3回、高いレッスン代を払って通い詰めないといけないイメージもあるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
KAORU 先生
毎週通ってだらだらトレーニングをしても、家で何もしなければあまり変わりません。
また、私のメソッドを体験してみたいという方でも、遠方に住んでいたりすると頻繁に通うのは難しいですよね。
パーソナルトレーナーを活用する一番のメリットは、自分の体を正しく理解し、自分に合ったトレーニング方法や
食事のアドバイスをもらえたり、運動する習慣を付けてもらえることだと思います。
KAORU先生のスタジオの場合、姿勢を分析して自身の体を理解するところからコンサルティングを行い、その人に必要なメニューを組み立てていきますが、スタジオに通う頻度が少ない人でもオンラインレッスンやYouTube動画のような無料コンテンツと組み合わせて、自宅でもトレーニングを習慣化できるよう注力しているのだそう。
パーソナルトレーナーは自分の生活環境や体の状態から正しいメニューを考案してくれる、いわばコンサルタント。コンサル力のあるトレーナーを選ぶのがポイントです。
実際、2〜3週間に1度しかパーソナルトレーニングを受けられない人でも、3ヶ月間、来たときにピンポイントで必要な指導を受け、自宅で毎朝30分のオンラインレッスンを行ったり、食事の改善に取り組むことで、体重が8kg減少したケースもあるそうです。毎日の習慣がいかに大切かがよくわかりますね!
気になる正月太りも、逆に考えれば生活習慣を見直すいい機会かもしれません。今回のリセット術を機に、今年は「太りにくい体づくり」にトライしてみませんか?
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